犬に話(吠えること)を「やめさせる」にはどうしたらよいか?
あるとき、初級クラスで、リチャードという名前のボーダーコリーが、部屋の向こう側に並んでいる他の犬たちに向かって吠え始めたことがあった。
部屋の中ではいかにもうるさかった。リチャードの飼い主様は、「だめ、やめなさい!」と必死に叫んだ。
リチャードもそのように状況を判断し、狂ったように吠え出したのだ。
騒ぎはいっぽうで、クラスに居合わせた人たちは、どうしたものかと顔を見合わせるばかりだった。
このとき指導員のジョージが収拾に乗り出した。犬を静かにさせるために、責めるような目つきで犬をにらみつけた。リチャードの耳は服従を示してうしろに体を低くして威嚇を認めた。静けさは長く続かなかった。ジョージが目をそらしたとたん、リチャードが吠え始めたのだ。
リチャードが吠えた瞬間、ジョージの右手がすばやくリチャードの顎の下を打ち、パシッという音とともに口が閉じた。パシッ、静寂・・・。パシッ、静寂。リ チャードが再び静かになったとき、ジョージは指導員の席に戻った。ジョージが遠ざかったとたんに、リチャードは吠え始めた。
例では、水鉄砲、ポンプ式のボトル、レモンジュース、スプレー、口輪、粘着テープ、丸めた雑誌、ガラガラ音を立てる缶、電気ショックをあたえる首輪などが 使われた。犬が吠えるのは、群れにかかわる事柄について伝えるためだ。家から煙が出ているのを見つけて、非難するように友人に忠告したとたん、「うるさ い」と顔を殴られるようなものだ。乱暴な行為は、その後の関係に傷をつける。犬族も、子供のときは吠える。
子犬が成長して大人たちの狩に同行するようになると、吠え声は逆効果になる。オオカミはオオカミを黙らせるとき、吠え声は使わないのだ。その信号には個体に対する攻撃も含まれない。個体に噛み付けば、悲鳴をあげたり、うなったり、攻撃に反応して走り出したりするだろう。
黙れという信号を発するのは、群れのリーダー、子犬の母親、あるいは群れでその個体よりも明らかに高い犬である。犬は子犬の鼻面を、牙を立てないようにし てくわえ、低くてかすれたうなり声をあげる。うなり声は遠くまでは届かず、しかも一瞬で終わる。鼻面を悲鳴をあげたり逃げ出そうとしたりすることはない。 下記の図をご覧ください。


人間もこの行動を真似て、簡単に犬を黙らせることができる。
犬を左側に座らせ、犬の背中のところであなたの左指を首輪の下に滑り込ませる。左手で首輪をつかみながら、右手で鼻面を包むようにして押し下げる。犬種に よっては2回から繰り返しで「静かに」という命令を黙ることと結び付けられるようになる。このやり方は、群れのリーダーが騒がしい子犬や若いメンバーを黙 らせる方法をなぞっている。
左手で首輪をつかむのは、犬の頭を固定させるためだ。右手はリーダーが子犬の鼻面をくわえるのと同じ働きをする。かすれたうなり声を真似たものである。リチャードに話を戻そう。
私は指導員のジョージに合図を犬を黙らせてみることにした。リチャードは吠え方モードに入っていた。この行動を繰り返しただけで、リチャードはそれ以上吠 えなくなった。あとで飼い主から聞いたところでは、うちに、冷静な声で「静かに」と言っただけでリチャードは吠えるのをやめるようになったという。
私達が吠える犬を選択交配してきたのを、忘れてはいけない。よそ者の接近に気づいて、犬が警告の吠え声をあげたときは、例えそれが窓の外に猫が見えたからであっても、黙らせないほうがいい。

参照元
http://www7a.biglobe.ne.jp/~nyk/barking2.html

 

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